2025.5.19

ケトジェニックでカロリーオーバーは痩せない!成功する秘訣も解説

カロリーオーバーしても痩せると噂のケトジェニックダイエット。お腹いっぱいまで食べながらスルスル痩せるなんて、まるで夢のような減量法ですよね。 ですが、残念ながらカロリーオーバーだと痩せません。 この記事では、ケトジェニックでカロリーオーバーすると痩せにくくなる理由を解説。ダイエットを成功させる秘訣ケトジェニックのリスクも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

結論:ケトジェニックでもカロリーオーバーすれば痩せません

ケトジェニックはカロリーオーバーだと痩せない 結論から言うと、ケトジェニックダイエットでカロリーオーバーすると、思うように痩せません。 ここでは、
  • なぜ思うように痩せないのか
  • なぜカロリーオーバーになるのか
について解説します。

カロリーオーバーで痩せない理由

カロリーオーバーすると痩せないのは体脂肪を分解する必要がないからです。 体脂肪の分解は、アンダーカロリー(摂取カロリー<消費カロリー)の状態で起こります。そのためカロリーオーバー(摂取カロリー>消費カロリー)の状態では、体脂肪が減ることはほとんどありません。 脂肪を燃やしやすくなるケトジェニックといえど、痩せるための基本的な仕組みは同じ。順調に痩せたいのなら、カロリーオーバーの状態は避ける方が良いでしょう。

ケトジェニックでカロリーオーバーになりやすい原因

実はケトジェニックはカロリーオーバーしやすい食事療法です。なぜなら、ケトジェニックで摂取割合の6割を占める脂質の1gあたりのエネルギー量が多いから。
  • 脂質:1gあたり9kcal
  • たんぱく質
    ・糖質:1gあたり4kcal
例えばオリーブオイルを大さじ一杯飲んだ場合、それだけで120kcalほどに。また主食を食べない代わりに肉をたっぷり食べ、たんぱく質まで摂り過ぎてしまう方も多いです。 したがって、ケトジェニックでは、正しいやり方がポイントになります。

ケトジェニックの正しいやり方3ステップ

ケトジェニックの正しいやり方 ケトジェニックの正しいやり方を3つのステップに分けて紹介します。
  1. だいたいの1日摂取エネルギー量を計算
  2. PFCバランスを計算
  3. 目標の体重まで継続

1.だいたいの1日摂取カロリーを計算

まずはだいたいでいいので、あなたが1日に食べていい摂取カロリーを計算します。
1日の摂取エネルギー量(kcal)=身長(m)×身長(m)×22×25
例えば身長が160㎝の方であれば、1.6×1.6×22×25=1,408kcalが1日の摂取カロリーとなります。 確実にこのエネルギー量を守る!というより、あくまで目安。±10%くらいを毎日摂るようにしましょう。例の場合なら、1,200~1,600kcalくらいです。

2.PFCバランスを計算

つづいてPFCバランスを計算します。PFCバランスとは、三大栄養素のたんぱく質(P)・脂質(F)・炭水化物(C)のバランスのことです。
  • 【ケトジェニックのPFCバランス】P:F:C=60%:30%:10%
  • P/g:(1日の摂取エネルギー量×
    0.3)÷4
  • F/g:(1日の摂取エネルギー量×
    0.6)÷9
  • C/g:(1日の摂取エネルギー量×
    0.1)÷4
1日の摂取カロリーが1400kcalで計算すると、
  • P(たんぱく質):(1400×30%)÷4=105g
  • F(脂質):(1400×60%)÷9=93g
  • C(炭水化物):(1400×10%)÷4=35g
となり、1日にどのくらい食べても大丈夫かが分かります。なお、PFCバランスはこちらより10秒で計算できますよ。

3.目標の体重まで継続

1日に食べていいエネルギー量と栄養素のバランスが分かったら、あとは目標の体重まで継続するだけ。ケトジェニックはケトン体質を維持することで体脂肪の燃えやすい体を作るため、必ず一定期間は継続しましょう。 せっかくなので、絶対にケトジェニックを成功させる秘訣もお伝えしていきますね。

ケトジェニックを成功させる秘訣

ケトジェニックを成功させる秘訣 ケトジェニックダイエットを成功させるポイントは2つです。
  • 良質な脂質を摂る
  • 栄養バランスを意識する

良質な脂質を摂る

良質な脂質を摂るようにしましょう。体に害を及ぼす脂質を取り続けると、痩せる以前に健康を損なってしまうかもしれません。 ケトジェニック中におすすめの脂質は以下です。
  • オメガ3脂肪酸(魚)
  • オメガ9脂肪酸(オリーブオイル)
  • 中鎖脂肪酸(MCTオイル)

オメガ3脂肪酸・オメガ9脂肪酸

オメガ3脂肪酸・オメガ9脂肪酸は、不飽和脂肪酸の仲間。血液中のコレステロールを減らす作用が認められており、動脈硬化や心疾患など生活習慣病の予防になります。

中鎖脂肪酸(MCTオイル)

中鎖脂肪酸はエネルギー源として利用しやすい脂質です。体に貯められにくく、体脂肪になりにくいのが特徴。 一方、私たちがよく口にする脂質は、糖質に比べると体で利用しにくいものがほとんどです。そのため体に負担がかかりやすいのがネック。その点、中鎖脂肪酸ならスムーズに利用できます。 脂質をメインエネルギーにするケトジェニックだからこそ、脂質の質にはこだわりましょう。

栄養バランスを意識する

ケトジェニック中は、必ず栄養バランスを意識しましょう!大量の脂質と極端な糖質の制限で、内臓に影響が出やすいからです。 食物繊維・ビタミン・ミネラルなど、体の働きをサポートする栄養素をしっかりと補いましょう。各栄養素が含まれる食品は以下の通りです。
  • 食物繊維:野菜、海藻、きのこ、こんにゃく
  • ビタミン:野菜、海藻、きのこ、赤身肉、魚、大豆製品
  • ミネラル:野菜、海藻、きのこ、赤身肉、魚、大豆製品
とくに野菜やきのこは、お腹の調子を整えてくれるのでしっかり食べてくださいね。 以上やり方さえ押さえられれば、短期間での減量に成功しやすいケトジェニック。しかし、実は王道のダイエットよりもリスクが高いとも考えられます。

ケトジェニックのリスクも把握しよう

ケトジェニックのリスク ケトジェニックは短期間で痩せたいときにおすすめの方法ですが、人によっては健康面にリスクを生じる場合もあります。 例えば以下です。
  • 脂質異常や高尿酸などの血液異常
  • 体臭
  • イライラしやすい
カロリーオーバーや栄養素の偏りが原因となり、脂質異常症や高尿酸値血症など、血液異常になる方もいます。また多くのケトン体質の方にみられるのが、体臭がキツくなること。それから、糖質を断つことで一時的にイライラするケースもあります。 短期間限定で取り組むことをおすすめしますが、また元の食事に戻ればリバウンドする可能性も。リバウンドせず、健康的に痩せたいなら以下の記事を参考してください。

まとめ

ケトジェニックダイエットはスムーズな減量を期待できますが、カロリーオーバーの状態では難しいです。 万が一痩せられたとしても、エネルギーを摂り過ぎた代償は、年齢を重ねてから体に出てくるかもしれません。 ケトジェニックダイエットをするなら、1日に摂っていいエネルギー量を把握し、三大栄養素をどの程度摂ればいいのか計算してみましょう。 それを目安に目標体重まで継続すれば、きっとダイエット効果を感じられます。