春雨ダイエットは良くない？成功するコツを管理栄養士が徹底解説

春雨ダイエットをしたけど、思ったように痩せない…。 「あんまり良くないのかな？」と悩んでしまう方もいますよね。 結論、間違った春雨ダイエットは体に良くないし、痩せにくいです。しかし上手に取り入れられれば、ダイエットに使える食材ではあります！ この記事では、春雨ダイエットで成功するコツやおすすめのレシピを紹介します。春雨ダイエットを失敗する理由についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。

間違った春雨ダイエットは良くない！

間違った春雨ダイエットはおすすめしません。なぜなら春雨は食べ過ぎると太る可能性があり、また塩分の摂り過ぎによって浮腫んでしまう恐れもあるからです。 「春雨は低カロリーだから大量に食べちゃおう」 「春雨スープだけ飲んでたら痩せるかも」 なんて考えの方は、春雨ダイエットに失敗するでしょう。

春雨だって食べ過ぎれば太る

春雨はすごくヘルシーなイメージがあるようですが、実は高カロリー・高糖質。同じく高カロリー・高糖質と言われる主食類と比較してみましょう。

	カロリー（kcal）	糖質（g）
はるさめ（緑豆）/乾燥	344	83.4
はるさめ（普通）/乾燥	346	85.4
精白米/うるち米	342	77.1
スパゲティ/乾燥	347	57.7

参考/文部科学省「食品データベース」 このように同じ100gで比べると、春雨はお米や麺と変わらないカロリー・糖質を含んでいます。つまり春雨は食べる量を調整しないとダイエット効果は感じにくいのです。

春雨料理は塩分が多くなりやすい

また主食の代わりに春雨料理を食べると塩分が多くなりやすいです。塩分をたくさん摂ると食べ過ぎから太りやすくなるだけでなく、余分な水分をため込んで体重の増加につながります。 よって糖質制限中も減塩を意識した方が効果的であり、1日あたり6g未満（※）を目指すとベスト。しかし一般的な春雨料理（チャプチェや春雨サラダ）の塩分量（一人前）は約1.5～3gです。1日3食食べれば、塩分を摂り過ぎてしまうかもしれません。 春雨料理は食べ過ぎてしまうとダイエット効果を得にくいのです。 ※参考/日本高血圧学会「減塩・栄養委員会」

春雨だけ食べると代謝が落ちる

春雨しか食べないと代謝が落ちて太りやすくなります。ビタミンやミネラル、たんぱく質をほとんど含まないため、代謝に必要な栄養素を補えないからです。 春雨だけを食べるダイエットを続ければ栄養不足の状態になり、不健康な血液になって代謝が落ちます。代謝が落ちれば体脂肪が落ちにくくなり、ダイエット効果は感じにくくなるでしょう。 では、春雨ダイエットを成功させるコツはあるのでしょうか？

春雨ダイエットを成功させるコツ

春雨ダイエットを成功させるコツは4つあります。 順に説明します。

1．春雨は緑豆を適量食べる

春雨は緑豆を選ぶ・食べ過ぎないの2点が大事！太りにくいといわれる春雨は、食物繊維が多い緑豆春雨のことを指しています。普通春雨や芋でできていて食物繊維が少ないので、注意しましょう。 また主食と置き換えて食べる場合、1食30～50g（乾物の状態）が目安量です。水を含ませると一食120～200gとなり、食べ応えも十分な量になります。 1食30～50gの春雨を食べた場合、カロリーと糖質量は103～173kcal・糖質25～42gです。白ご飯軽く一杯食べた場合と比べると100～170kcal・糖質21～38gほど少ないので、一ヶ月毎食置き換えを続ければ、体脂肪1.5～3kgを減らすことができます。

2．野菜や肉・魚もしっかり食べる

春雨はたんぱく質・ミネラル・ビタミンの含有量が少ないです。これらを豊富に含む野菜・肉・魚・大豆製品をしっかり食べ、栄養バランスを整えましょう。 栄養素のバランスが整うと、食べたものを効率よく体で利用できるようになります。栄養素を上手に利用できる体になれば代謝が良くなり、脂肪のたまりにくい体に近づけるのです。 春雨だけでは補えない栄養素は、バランスの良い食事でカバーしていきましょう。

3．1日かけて水分は1.5L以上飲む

水分は代謝に欠かせない栄養素なので、1日1.5L以上飲むよう意識してください。水分が不足していると、いくら春雨でカロリー・糖質を抑えても、代謝は上手く回りません。 体の60％は水分でできています。体ひとつひとつの細胞も消化液も血液も、すべて水分が含まれているのです。つまり水分が不足しているとなかなか痩せません。 1日かけて小まめに水分をとり、トータルで1.5Lを目指しましょう。

4．夕食を春雨料理に置き換える

夕食を春雨料理に置き換えると、減量がスムーズになります。なぜなら3食の中でもっとも夕食のボリュームが多くなりやすく、夕食の過剰摂取で太っている方が多いからです。 夕食を春雨料理に置き換えれば、多い方で500～700kcalをカットできます。もし一ヶ月続ければ15000～21000kcalとなり、体脂肪2～3kg分を減らせる量です。 では、具体的にどのような春雨料理があるのでしょうか。

春雨ダイエットにおすすめのメニュー

春雨ダイエット時におすすめのメニューを3つ紹介します。どれも栄養バランスを考えたものなので、ぜひつくってみてくださいね。

1．春雨とササミのサラダ

春雨（1人30～50g）・ササミ・ニラ・人参などであっさりしたサラダがおすすめです。ササミでたんぱく質やビタミンB群、ニラや人参でβカロテンや食物繊維を補い、代謝を維持します。 味付けは鶏ガラスープやごま油。少しの砂糖などで薄味を意識しましょう。ごまを入れると風味がアップするので、薄味でも美味しく食べることができます。

2．春雨のキムチスープ

春雨（1人30～50g）・木綿豆腐（小パック1～2個）・お好きな緑黄色野菜（ブロッコリーやトマトなど）・きのこ類・キムチ大さじ一杯～で作る即席キムチスープもおすすめ。低カロリー・低糖質だけでなく、腸内環境を整える発酵食品・大豆製品も摂れるので、ダイエット中にピッタリのメニューです。 また温かい料理は胃腸を温めるため、過剰な食欲を抑えやすくなります。春雨は喉越しが良いのでツルツルと食べてしまいがちですが、よく噛んで食べるようにしましょう。

3．春雨で旬野菜のパスタ

最後におすすめするメニューは、春雨に置き換える低糖質なパスタ。いつものパスタ一人前（200g）を茹で春雨（200g）に置き換えれば、177kcal・糖質16g程度ををカットできます。 味が濃くなりすぎないよう、旨味が詰まった旬の野菜を使いましょう！また香味食材である桜エビや生姜、ニンニクなどを使うと塩味が少なくても美味しく食べられるので、おすすめです。

まとめ

春雨ダイエットはポイントさえ押さえれば、ストレスなく減量できるおすすめの方法です。しかし、ヘルシーなイメージから「春雨ばかりを食べる」「春雨だけを大量に食べる」状態では、うまく痩せられません。 春雨は1食30～50g程度にし、栄養バランスを整えた料理で食べるようにしましょう。とくに夕食をたくさん食べていた方であれば、置き換えることで短期間で大幅な減量も期待できます！ どんな水分摂取も忘れないようにしてくださいね。あなたに合ったダイエット法で理想の体型を目指しましょう。